NPO論では、地域づくりの現場で活躍する実務者との対話を通して、授業で学んだ知識の定着、政策への応用力の涵養を目指しています。
今回の授業では、田川市経営企画課の千々松さん、陸田さんにお出でいただき、受講生が3つのグループに分かれて、田川市で導入を検討している「コミュニティ通貨(まちのコイン)」を使って、どのように田川市を住みよい街にすることができるかを議論しました。
「まちのコイン」は、お金で買えない体験づくりを通して、人々の交流や人助けの契機をつくりだす仕掛けとして福岡県では八女市で導入されています。
議論では、「まちのコイン」を介して、「自分があげられるもの/してあげられること」「他人からもらいたいもの/してほしいこと」を、マトリクス図を使って整理しました。
・小学生に勉強を教えてあげられる→その間に親御さんには自由な時間をつくってあげられる
・着なくなった服をあげる
・高齢者にスマホなどの使い方を教えてあげる
・留守のご近所にかわって荷物の受け取りをしてあげる
・SNSを使ったお店の宣伝をしてあげられる
・収穫のお手伝いができる 等
・大学の近所で日中に空いている駐車スペースを提供してほしい
・お祭りでの神輿かつぎ体験をさせてほしい
・消費期限前だけど廃棄候補になっている食品をもらいたい
・収穫のお礼にあまった野菜やドライフラワーをもらいたい
・古紙を回収してほしい
・ペットボトルをリサイクルに出した時にコインがたまるとうれしい 等
「自分ができることと他人がしてほしいことがマッチすると嬉しい(その逆も)」、「なるべく多くの人が嬉しいと思えることだったりすると、もっと嬉しい」等、議論は盛り上がりました。今回の議論が、田川市のSDGs推進につながるよう担当教員もサポートできればと思いました。