人間は誰しもが、健康で安らぎの持てる生きがいのある生活 を送りたいと願い、社会の役に立てるようになることを望んでいます。 そして、人々は互いに支え合うことで充実した社会ができることを目ざしています。 このような社会のことを福祉社会と言います。人間社会学部では、福祉社会の実現を 目ざす人材を養成したいと考えています。
この世の中には、自立したいと考えているのにそれがうまくいかず困難を抱えている 人たちが少なくありません。そのような人たちにどのような支援 ができるでしょうか。３つの立場からの支援が考えられます。
（1）公共社会学科の立場からは、どのようなニーズがあるかを調べたり、そのような状況を 社会全体に訴えたり、援助体制を作り上げていくという支援が考えられます。
（2）社会福祉学科の立場からは、いろいろな援助の在り方を考えたり、援助できる組織と組 織・人、そしてサービスと人を結びつけていくという支援が考えられます。
（3）人間形成学科の立場からは、地域で相談に乗ってさまざまな情報を提供するだけでなく、 乳幼児に対しては保育や幼児教育を行い、大人や高齢者まで生涯にわたって心理臨床的な援助 を行っていくという支援が考えられます。
こういったことを実践していくには、何よりもまず社会とそれを構成する人間について科学 的・総合的な認識を深めることが必要です。
（1）公共社会学科では、地域・国際社会といった社会の構造・機能の 成り立ち、人間（友人・家族）と社会の関わりについて多面的に考える力を養います。
（2）社会福祉学科では、社会の中で人が自立して充実した人生が送れる ように、社会福祉の理論と実践を結びつける力を養います。
（3）人間形成学科では、人間の心身の形成過程と教育およびその諸問題について、教育学や心理学などの側面から総合的に考える力を養います。
人間社会学部では福祉社会の実現を目ざして、地域社会の幅広い分野で活躍できる人材を養成しています。
（1）外国人教員の招へいや独自の国際交流プログラム推進など、国際化に立脚した教育
（2）コンピュータ実習や情報・統計科目などを重視した情報化に対応した教育
（3）生涯発達を視点とした科目の設置など、超少子高齢化と生涯学習に対応した教育
（1）福岡県ならびに筑豊地域の課題に焦点をあてた、地域問題に密着した科目の重視
（2）公開講座の開催、図書館の開放、生涯福祉研究センターの開設など、地域に開かれた大学づくりと地域文化の振興
（3）地域問題と民族問題を展望した「南北問題」へのアプローチ
（1）社会人・帰国生・編入学生・留学生など多様な学生の受け入れ
（2）リカレント教育の推進
（3）生涯福祉研究センターやセミナー室などの利用促進
（1）履修の指導、論文作成の指導、就職ガイダスなど、教員と学生のマン・ツー・マンによる授業や指導
（2）小規模大学の利点を生かした教員と学生の人間的交流の促進
（3）学生寮・課外活動・国際交流など、学生相互の親密な交流の援助
